12月
六月の奈良の平野の水田に田植え作業の老人を見る
曇り空伊賀の盆地の田んぼにはゆっくり歩く二羽の白鷺
松阪に本宗保護司集まりて協力雇用その話しを聞く
滋賀教区浄詠会の訪問を受けて聞き入る春の御詠歌
滋賀平野梅雨入り前の風景は夕陽に映える早苗の緑
東海の寺庭婦人の研修に講師勤めて霊場を説く
車窓より飛騨川流れ飽かず見る陽射し強めの初夏の一日
七月は期末テストの女学生プラットホームもノート広げる
中学の理科の法則トリチェリーアルキメデスの名を思い出す
知恩院詠唱教司研修に弥陀本願の詠歌解説
見に行こう淡いピンクの蓮の花池のほとりを君と歩いて
百日紅今年も咲いて嬉しがる君の笑顔が僕の幸せ
舞台にて和讃袋中上人を唱えた伊勢の松阪の町
高槻の駅の近くの風景は宅地の隅に僅かの青田
大阪のスタジオ諸人集まりて母の祈りの和讃録音
関ヶ原インターチェンジ越して行く外の景色は梅雨明けの空
八月の真澄の空に浮き上がる伊吹の山の堂々の様
佐和山の城跡示す看板に何を思うか石田三成
夏の朝緑一色滋賀平野農道走る白い自動車
この年の大気不安の雲間から夏の富士山青黛の色
一之輔弟子の㐂いちの披露寄席ファンの期待の拍手盛大
黒服に白エプロンの店員が珈琲注ぐ銀座の老舗
夏雲の勢い受けた伊吹山緑の濃さは堂々のもの
並走の近江鉄道線路脇朝日を浴びて彼岸花咲く
大垣の町並み抜けた稲田には今を盛りの赤彼岸花
黒門の階段上がり立ち止まる金木犀の香り嗅ぐため
咲いている細葉柊南天の黄色小粒の花が可愛い
総裁の感謝の言葉有難し令和元年秋の大会